MULTIFOCAL INTRAOCULAR LENS

白内障手術
多焦点眼内レンズ

白内障手術で使用する眼内レンズは、手術後の見え方を左右するうえで大切な選択です。たびら眼科では、目の状態と日常生活で見たい距離を丁寧に確認し、単焦点・多焦点を含む複数の選択肢から、その方に合うレンズをご提案します。

2026年8月1日より選定療養による取扱いを開始

Lens choice

単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズ

単焦点は一つの距離にピントを合わせるレンズ、多焦点はピントの合う範囲を広げ、眼鏡を使う頻度の軽減を目指すレンズです。多焦点がすべての方に優れているわけではなく、見え方の質や生活習慣に応じて選びます。

単焦点眼内レンズ

遠方または近方など、主に一つの距離にピントを合わせます。

  • ピントを合わせた距離で、くっきりした見え方が期待できます
  • ピントを合わせていない距離では、眼鏡が必要になります
  • レンズ代を含めて健康保険が適用されます

多焦点眼内レンズ

遠方・中間・近方など、レンズにより複数または連続した範囲にピントを配分します。

  • 眼鏡を使う頻度の軽減が期待できます
  • 生活スタイルに応じて複数のレンズから選べます
  • 夜間の光のにじみや、見え方に慣れる期間が生じることがあります
  • 選定療養費(眼内レンズ代)は全額自己負担となります
遠方運転・テレビ・景色
中間パソコン・料理・家事
近方読書・スマートフォン
大切なのは「どのレンズが一番よいか」ではなく、「どの見え方がご自身の生活に合うか」です。
診察では、運転の頻度、仕事、趣味、手元を見る距離、眼鏡に対するご希望などを確認します。
For whom

多焦点眼内レンズを検討しやすい方

眼鏡の頻度を減らしたい

外出、家事、パソコン、読書など、複数の場面で眼鏡を掛け外しする負担を減らしたい方。

見たい距離が複数ある

運転だけでなく、パソコンやスマートフォンなど、中間・近方を見る機会が多い方。

特徴と限界を理解できる

眼鏡が完全に不要になるとは限らないことや、光の見え方などをご理解いただける方。

網膜・黄斑・視神経・角膜などの病気、強い乱視、瞳孔の状態などにより、多焦点眼内レンズをおすすめしない場合があります。ご希望だけで決めず、詳しい検査を行ったうえで適応を判断します。
Lens lineup

当院で取り扱う多焦点眼内レンズ

遠方から近方まで広い範囲を重視するタイプと、遠方・中間を中心に自然な見え方を目指す焦点深度拡張型(EDOF)があります。検査結果と生活上の優先順位をもとに選択します。

レンズタイプ・見え方の特徴検討時のポイント選定療養費
1眼・税込
Clareon
PanOptix Pro
パンオプティクス プロ
3焦点遠方中間近方
遠方・中間・近方の3つの距離をカバーし、従来のPanOptixをもとに光利用率を高めた設計です。
幅広い距離で眼鏡への依存を減らしたい方に。夜間には光のにじみ(ハロー・グレア)を感じることがあります。 通常 310,000円
乱視用 330,000円
Clareon
PanOptix
パンオプティクス
3焦点遠方中間近方
遠方・中間・近方に焦点を配分する3焦点眼内レンズです。
運転、パソコン、読書など広い距離を重視する方に。夜間には光のにじみ(ハロー・グレア)を感じることがあります。 通常 300,000円
乱視用 320,000円
Clareon
Vivity
ビビティ
非回折型EDOF遠方中間
光を複数の焦点に分けない構造で、遠方から中間距離まで焦点範囲を広げる設計です。
自然な見え方や夜間の見え方を重視する方に。細かな文字では老眼鏡が必要になることがあります。 通常 300,000円
乱視用 320,000円
TECNIS
Odyssey
テクニス オデッセイ
回折型遠方中間近方
遠方から近方まで、連続した広い範囲で見やすさを得ることを目指したレンズです。
幅広い距離で眼鏡への依存を減らしたい方に。夜間には光のにじみ(ハロー・グレア)を感じることがあります。 通常 300,000円
乱視用 320,000円
TECNIS
PureSee
テクニス ピュアシー
非回折型EDOF遠方中間
回折構造を用いず、遠方から日常生活で使う中間距離まで焦点範囲を広げる設計です。
自然な見え方や夜間の見え方を重視する方に。近方では眼鏡が必要になることがあります。 通常 300,000円
乱視用 320,000円

※見え方には個人差があります。表はレンズ選択の目安であり、術後の裸眼視力や眼鏡が不要になることを保証するものではありません。

Selective medical care

選定療養と費用について

白内障手術の保険診療と、多焦点眼内レンズの追加費用を組み合わせる制度です

選定療養では、白内障手術のうち通常の治療に共通する部分には健康保険が適用され、多焦点眼内レンズを選択するための特別の料金は患者さまの自己負担となります。

白内障手術の自己負担分
健康保険適用
多焦点眼内レンズの選定療養費
1眼 300,000円~330,000円(税込)

※選定療養費は1眼当たりです。検査・手術等の保険診療にかかる一部負担金は別途必要です。高額療養費制度の対象範囲については、ご加入の健康保険へご確認ください。

※単焦点眼内レンズを選択された場合も、その選択によって当院での治療や診療上の対応に不利益が生じることはありません。

Toric lens

乱視用(トーリック)レンズ

白内障と同時に角膜乱視の軽減を目指します

角膜乱視がある方には、乱視矯正機能を備えたトーリック眼内レンズを検討します。乱視の種類や程度によっては適応にならない場合があります。

すべての取扱レンズで選択できます

当院では各レンズの乱視用を取り扱っています。選定療養費は、通常タイプの金額に1眼当たり20,000円(税込)が加算されます。

Consultation flow

ご相談から手術まで

診察・白内障の評価

見えにくさの原因を調べ、白内障手術が必要な状態かを確認します。

詳しい術前検査

眼軸長、角膜形状、乱視、網膜・視神経の状態などを確認します。

見え方のご希望を確認

運転、仕事、趣味、手元作業、眼鏡の使用についてお伺いします。

レンズ決定・手術

利益と注意点をご説明し、ご納得いただいたうえでレンズを決定します。

Important points

多焦点眼内レンズの注意点

ハロー・グレア

暗い場所で光の周囲に輪が見えたり、まぶしく感じたりすることがあります。多くは時間とともに慣れますが、残る場合もあります。

コントラストの低下

薄暗い場所や細かな濃淡が、単焦点眼内レンズより見分けにくく感じられることがあります。

眼鏡が必要な場合

多焦点眼内レンズでも、細かな文字、長時間の読書、運転などで眼鏡が必要になることがあります。

適応にならない場合

角膜・網膜・黄斑・視神経の病気、強い乱視などがある場合は、単焦点眼内レンズをおすすめすることがあります。

白内障手術そのものにも、感染、炎症、眼圧上昇、網膜剥離、眼内レンズの位置ずれなどの合併症が起こる可能性があります。詳しくは診察時と手術説明時にご説明します。
FAQ

よくあるご質問

多焦点眼内レンズなら眼鏡は不要になりますか?

眼鏡を使う頻度の軽減は期待できますが、完全に不要になるとは限りません。細かな文字、薄暗い場所、長時間の読書、運転などでは眼鏡が必要になる場合があります。

希望すれば誰でも多焦点眼内レンズを選べますか?

目の状態によってはおすすめできません。角膜、網膜、黄斑、視神経、乱視などを詳しく検査し、期待できる利益が不利益を上回るかを判断します。

どのレンズが一番よく見えますか?

すべての方に共通する「一番」のレンズはありません。近方を重視するか、夜間の見え方を重視するかなどによって適するレンズが異なります。

片眼だけ多焦点眼内レンズにできますか?

可能な場合もありますが、反対眼の視力や眼内レンズ、左右差、生活上のご希望を考慮して判断します。両眼をまとめて評価することが大切です。

多焦点眼内レンズの費用は高額療養費制度の対象ですか?

選定療養費としてお支払いいただく多焦点眼内レンズの追加費用は、原則として高額療養費制度の対象外です。保険診療部分の自己負担については対象となる場合があります。

白内障手術の相談だけでも受診できますか?

はい。現在の見え方や生活上のお困りごとを伺い、検査結果をもとに手術の時期や眼内レンズの選択肢をご説明します。

白内障手術・眼内レンズについてご相談ください

多焦点眼内レンズに決めてから受診する必要はありません。まずは現在の目の状態を確認し、ご希望に合う選択肢を一緒に考えます。